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第一章 ほんみちの由来

第二章 泥海古記と根本教理・・・画像6

第三章 道の三段 

第四章 ほんみちの受難

第五章 ほんみちの将来

 本書は、ほんみち信徒や各地の求道者の要望に依り、簡単に纏めた著書であるが、読まれる方の為、本書の意図について、一言附言しておく。

 今、世を挙げて、科学万能を称えているが、物質的文明が如何に栄えても、要は人類安住の為に環境の向上を計るのみで、生存する人間の心が闇では、何の楽しみもない。

 今日程人心の頽廃した時代はない。つまり道義は地に堕ち、親子・夫婦間、社会関係等道を過まり、又人間個々の理想も目的も、何を目標とする事が真の意義ある人生か、その指 針も分からず、前途実に暗澹たるものである。

 又国際間の関係にしても、何時何処でどんな火蓋が切られるや知れず、人類の破滅という重大事も、憂慮されている状態である。併し文化は進み、交通・通信・報道機関等は発達して、世界中瞬時にして結びつけ得る時代でもある。昔日の世界ではなく、心は別々でも恰も一大家族の如き状態である。これは決して悪い事でなく、自然に年限重ねて、天の御守護により、作って来られた結果である。

 此の世は神の造られた世界である。神の世界なら神の侭である。将来人種を越えて世界を一丸とする事は、此の世を創められた最初からの天の目的であったのである。

 古来「国乱れて忠臣現われ、家貧うして孝子出づ。」と謂われて来たが、人類の危機に、天は唯傍観して居られるのであろうか。否御神言に「三十日と言えば、五十日向こうの守護している事を知らんか。」と仰せられてある通り、天は救世主・救世道を、其の日の為 に、永年かかつて着々と準備して来られたのである。

 併し世人は魂の成人未熟で、何事も過去の観念に囚われ、神意を知ろうとせず、元の親、誠の道を潰そうと、今迄は妨害邪魔ばかりして来たのであった。

 併し最早や人智人徳だけでは、世は治まらない時節が来たのである。然も道人は世界の大掃除の時期が、刻々と迫っている御神意を知り乍ら、座視し看過するに忍びず、助け一条の為、弦に天の警告の一端をも、特にお知らせする次第である。

 読者皆他人事ととらず、各自の為、心を正して熟読されん事を切望する次第である。 尚本道の発祥地は、大和(奈良県)である為、御神言は一切、大和の言葉にて綴られてある故、了解されたい。又本書は紙面に限りある事ゆえ、只概要のみにて、十分の理解は困難な事と思うが、羽衣本部内にて設けられている定席の聴講、或いは、ほんみち発刊の書籍を以て補いとされん事を望む。

昭和四十六年八月